奨学金の機関保証は保証料が高い?2026年度の保証料月額と人的保証との比較で徹底検証

奨学金の機関保証は保証料が高い?人的保証との違いやメリット・デメリットも解説!

奨学金を申し込むとき、必ず選ばなければならないのが「人的保証」か「機関保証」かという保証制度の選択です。そして機関保証について必ず出てくるのが、「保証料が高いのでは?」という疑問です。

先に結論をお伝えします。機関保証の保証料は、2026年度の目安で月数百円〜数千円、総額では貸与総額の4〜6%程度(編集部計算・後述)。大学4年間で10万〜30万円ほどになるため「決して安くはない」金額です。ただしこれは、連帯保証人と保証人という2人の親族に、10年以上続く返還の責任を負わせずに済むための費用でもあります。

この記事では、機関保証・家賃保証を事業として行う全保連が運営するメディアとして、2026年4月改定の最新の保証料表と具体的な計算例をもとに、「高いのかどうか」に正面から答えます。


目次

機関保証・人的保証とは:まず仕組みをおさらい

日本学生支援機構(JASSO)の貸与奨学金(第一種・第二種)では、次のどちらかの保証制度を必ず選びます。

保証制度内容費用
人的保証連帯保証人(原則父母)と保証人(4親等以内の親族)の2人を自分で立てる不要
機関保証保証機関(公益財団法人 日本国際教育支援協会)が連帯保証する保証料が必要

機関保証の保証料は毎月の奨学金から差し引かれるため、別途振り込む手間はありません。たとえば貸与月額50,000円・保証料1,786円なら、実際に振り込まれるのは48,214円です。

なお、所得連動返還方式(大学院修士段階の授業料後払い制度を含む)を利用する場合は機関保証への加入が必須で、人的保証は選べません。

(出典:JASSO 第一種奨学金の機関保証制度)


【2026年度】機関保証の保証料はいくら?最新の月額表

保証料の月額は、貸与月額・貸与月数・貸与利率(第二種のみ)・返還期間によって決まり、毎年4月に目安が改定されます。以下は2026年度採用者向け(2026年4月1日付)の目安です。

第一種奨学金(無利子)|大学・4年間(貸与48か月)の場合

区分貸与月額保証料月額
全区分共通20,000円500円
全区分共通30,000円947円
全区分共通40,000円1,262円
国・公立/自宅45,000円1,515円
国・公立/自宅外51,000円1,821円
私立/自宅54,000円1,928円
私立/自宅外64,000円2,666円

(出典:JASSO 第一種奨学金の保証料「2026年度 保証料月額(目安)大学」)

第二種奨学金(有利子)|大学・4年間(貸与48か月)の場合

貸与月額保証料月額
30,000円1,168円
50,000円2,218円
80,000円4,585円
100,000円5,732円
120,000円6,878円

※貸与利率2.423%(増額貸与分は2.623%)で計算された目安です(出典:JASSO 第二種奨学金の保証料「2026年度 保証料月額(目安)大学院以外」)

専門学校・短大|2年間(貸与24か月)の場合

種類貸与月額保証料月額
第一種(国・公立/自宅)30,000円703円
第一種(私立/自宅)40,000円1,032円
第一種(私立/自宅外)50,000円1,517円
第二種50,000円1,865円
第二種80,000円3,212円
第二種100,000円4,574円

(出典:JASSO 機関保証制度リーフレット2026.04)

このように月額では数百円〜数千円ですが、判断のためには総額で見る必要があります。


保証料の総額はいくら?貸与月額別シミュレーション

上の月額表から、代表的なケースの総額を計算すると次のとおりです(保証料月額×貸与月数。編集部計算)。

ケース保証料総額貸与総額貸与総額に対する割合
第一種・私立大学/自宅外(月64,000円×48か月)約127,968円3,072,000円約4.2%
第二種・大学(月50,000円×48か月)約106,464円2,400,000円約4.4%
第二種・大学(月100,000円×48か月)約275,136円4,800,000円約5.7%
第二種・専門学校(月80,000円×24か月)約77,088円1,920,000円約4.0%
第一種・専門学校/私立自宅外(月50,000円×24か月)約36,408円1,200,000円約3.0%

まとめると、保証料の総額は貸与総額のおおむね4〜6%。月10万円を4年間借りるような大口のケースでは約27万円と、確かにまとまった金額になります。

ただし、次の3点は押さえておいてください。

  • 保証料を支払うのは貸与期間中だけ。卒業後の返還期間中に保証料はかかりません
  • 繰上返還をすると保証料の一部が返戻されることがあります(詳しくは奨学金の機関保証で保証料は返ってくる?)
  • 2017年4月以降に採用された第一種奨学生の保証料は、2016年度以前より約15%引き下げられています

自分の貸与額での正確な目安は、JASSOの「奨学金貸与・返還シミュレーション」で確認できます。


人的保証と機関保証の比較表

「保証料がもったいないから人的保証」と決める前に、両者が何を交換しているのかを比較してみましょう。

比較項目人的保証機関保証
費用かからない保証料(貸与総額の4〜6%程度)
立てる人連帯保証人+保証人の2人が必須不要
手続きの負担2人分の書類・押印・印鑑登録証明書申込時の手続きのみ
延滞したとき連帯保証人(原則父母)に全額、保証人に残額の2分の1が請求される保証機関が代位弁済→本人に一括請求
責任が続く期間貸与中+返還中(10〜20年に及ぶことも)本人の返還義務のみ
後からの変更やむを得ない事由があれば機関保証へ変更可(保証料は遡って一括払い)人的保証へは変更不可

(出典:JASSO 第一種奨学金の人的保証制度)

人的保証は賃貸契約でも使われる考え方で、2020年の民法改正で扱いが変わっています。奨学金以外の場面も含めた解説は人的保証とは?奨学金と賃貸それぞれの仕組み・機関保証との違いを解説をご覧ください。


結論:保証料が「高い」かどうかは、何と比べるかで決まる

金額だけを比べれば、人的保証のほうが安い

これは事実です。人的保証なら保証料はかからず、貸与額を満額受け取れます。数十万円の差は小さくありません。

ただし人的保証の「無料」は、親族がリスクを引き受けている状態

人的保証で費用がかからないのは、保証機関が担うはずのリスクを、連帯保証人と保証人が無償で引き受けているからです。返還が滞れば、連帯保証人(多くは父母)には残額全額の請求が届き、その責任は返還が終わるまで10年以上続きます。引き受ける側の負い方については奨学金の連帯保証人とは?で詳しく解説しています。

【運営者より】保証会社の視点当メディアを運営する全保連は、家賃債務保証を事業としています。保証の実務から見ると、保証料は「延滞が起きたときに保証機関が立て替えるための原資」であり、言い換えればリスクの値段です。人的保証を選ぶことは、その値段のついたリスクを親族が個人で背負うということ。月々数百円〜数千円の保証料は、その重さと引き換えの金額として考えると、決して不合理な水準ではありません。

判断の目安

  • 人的保証が向いている:父母・親族2人に確実に頼めて、家族間で返還計画の合意ができており、貸与額を1円も減らしたくない
  • 機関保証が向いている:頼める親族がいない・頼みたくない、親族に長期の責任を負わせたくない、所得連動返還方式を使いたい(この場合は必須)

機関保証を選ぶ前に知っておきたい2つの注意点

注意1:保証料を払っても、返還義務はなくならない

よくある誤解ですが、機関保証は「返さなくてよくなる保険」ではありません。延滞が続くと保証機関が本人に代わって返還(代位弁済)しますが、その後保証機関から本人に未返還額と延滞金が一括請求されます。応じない場合は財産・給与の差し押さえなどの法的措置に至ることもあります。仕組みの全体像は奨学金の保証人が不要な機関保証とは?をご覧ください。

注意2:機関保証から人的保証へは、後から変更できない

逆に、人的保証から機関保証へは、連帯保証人・保証人の死亡や債務整理などやむを得ない事情がある場合に変更できますが、貸与の始めまでさかのぼって保証料を一括で支払う必要があります(出典:JASSO 人的保証から機関保証への変更/機関保証から人的保証への変更)。

「あとで変えればいい」は通用しません。申込時に、保証料を差し引いた受取額で学費・生活費をまかなえるかまで確認して選びましょう。


よくある質問

Q. 保証料は毎年変わりますか?A. 保証料月額の目安は毎年4月に改定されます。適用されるのは採用年度の目安額で、実際の金額は採用時に交付される奨学生証で通知されます。

Q. 途中で貸与月額を変更したら保証料はどうなりますか?A. 保証料は貸与月額に応じて決まるため、月額を増減すると保証料月額も変わります。

Q. 入学時特別増額貸与奨学金にも保証料はかかりますか?A. かかります。増額分の保証料は、入学時特別増額貸与奨学金が振り込まれるときの1回払いです(例:10万円で1,035円、30万円で6,975円・2026年度目安)。

Q. 繰上返還すると保証料は返ってきますか?A. 繰上返還で保証期間が短くなった場合、保証料の一部が返戻されることがあります。詳しくは奨学金の機関保証で保証料は返ってくる?をご覧ください。


まとめ

  • 機関保証の保証料は2026年度の目安で月数百円〜数千円、総額は貸与総額の4〜6%程度(大学4年・月5万円の第二種で総額約10.6万円)
  • 保証料の表は毎年4月に改定される。必ず最新年度の目安と、採用時の奨学生証で確認を
  • 支払うのは貸与期間中だけ。繰上返還すれば一部返戻の可能性もある
  • 人的保証の「無料」は、親族が10年以上のリスクを無償で背負うことと引き換え。単純な金額比較だけで選ばない
  • 機関保証から人的保証への変更はできない。申込時の判断がすべて

保証料は「払わされるコスト」ではなく、「誰がリスクを引き受けるか」の選択です。家族と数字を共有したうえで、納得して選んでください。

※本メディア「スクモア」は、機関保証・家賃保証事業を行う全保連株式会社が運営しています。

ディスクレーマー

本PR記事は、閲覧される皆様に、弊社が学費保証に係る商品を取り扱っている旨お知らせすることのみを目的としております。 実際に、専門学校様と新規入学者様(あるいは既存学生様)との間で学費のお支払いに関する契約を締結する場面において、当該商品の付帯が推奨され、あるいはその付帯を義務付けられることはありませんし、またそのような推奨や義務付けがなされることを目的とするものでもございません。

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執筆者

大学卒業後、金融機関にてリテール業務・法人融資業務などを経験。現在は金融・ライフスタイル領域を中心に年間1,000記事以上の記事執筆や数百万PVの金融系メディアのディレクションも行っている。

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