「専門学校は中卒でも入学できるの?」「社会人でも行きやすい専門学校はあるの?」このような不安を抱えている方は多いでしょう。中卒者や社会人でも入学できる専門学校があるのか気になりますよね。
専門学校の入学条件を理解していると、キャリアの選択肢の一つとして捉えることが可能となります。
本記事では 専門学校は何歳から何歳まで入学できるのか、社会人の進学や編入学ができるのかを解説します。
専門学校は何歳から何歳まで入学できるのか
専門学校は、中学を卒業した15歳から何歳でも入学することができます。
文部科学省学校教育法第125条によると、以下のように記載されています。
【高等課程・専門課程・一般課程】
第125条 専修学校には、高等課程、専門課程又は一般課程を置く。
2 専修学校の高等課程においては、中学校若しくはこれに準ずる学校を卒業した者若しくは中等教育学校の前期課程を修了した者又は文部科学大臣の定めるところによりこれと同等以上の学力があると認められた者に対して、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて前条の教育を行うものとする。
3 専修学校の専門課程においては、高等学校若しくはこれに準ずる学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところによりこれに準ずる学力があると認められた者に対して、高等学校における教育の基礎の上に、前条の教育を行うものとする。
4 専修学校の一般課程においては、高等課程又は専門課程の教育以外の前条の教育を行うものとする。
専門学校は高校を卒業した人が進学する場合以外にも、中卒者から社会人は上限なく入学することが可能となります。
引用元:文部科学省|学校教育法(抄)(昭和22年法律第26号)
専門学校は中卒者でも入学できる?
中学校を卒業した人でも専門学校には入学することができます。
ただし、高校卒業程度の学力を有していることが条件となります。中学を卒業し、専門学校に入学すると、高等課程といわれる中学卒業者を対象とした課程に入り、社会に出て役立つ実践的な職業教育を行います。高卒者や社会人が一般的に入学する専門課程に、中卒者の場合入学できない点が大きく異なります。
専門学校は社会人でも入学できる?
専門学校は社会人からでも入学することができます。
文部科学省によると、平成29年度の専門学校における社会人受講者数は以下のとおりです。
在学者数 | 社会人数 | |
高等課程 | 37,585人 | 7,993人 |
専門課程 | 588,223人 | 49,282人 |
一般課程 | 29,446人 | 517人 |
全体 | 655,254人 | 57,792人 |
専門課程での社会人数が最も多く、専門学校全体で見ると、社会人の割合は8.8%という結果となりました。
参照元:文部科学省|今後の社会人受入れの規模の在り方について
中卒者・社会人が専門学校を選ぶ際のポイント
上記のとおり、中卒者、社会人は専門学校に進学することができます。
以下では、中卒者と社会人が専門学校を選ぶ上でのポイントを解説します。
中卒者が専門学校を選ぶ場合
中卒者が専門学校を選ぶ時は、高等課程が設置されているかを確認しましょう。高等課程は、15歳以上の高卒者が対象で、高等課程を設置していない専門学校に、中卒者は入学することができません。
以下には全国の専門学校の内、高等課程を置く学校数をまとめたものです。
区分 | 国立 | 公立 | 私立 | 合計 |
専門学校 | 8 | 181 | 2,831 | 3.020 |
専門学校のうち高等課程を置く学校 | 1 | 6 | 379 | 386 |
全国3,020校の内、中卒者が通える専門学校は、386校と全国の12%にとどまる結果となりました。
社会人が専門学校を選ぶ場合
社会人は仕事をしながら専門学校に通い資格を取得する人がいます。その場合、夜間課程を検討してみることをおすすめします。昼は仕事を行い、夜に専門学校に通い資格を取得することが可能となります。
また、専門学校の中には、40歳から入学できる専門学校があります。周りとの年齢が浮いてしまうと心配になる場合は、選択肢の一つとして覚えておきましょう。
専門学校に編入できる?
専門学校への編集は難しいのが事実です。専門学校から大学への編入は認められており、専門学校で修業年限2年以上かつ総授業時間が1,700時間以上、または62単位以上の課程を修了した場合を条件としています。
しかし、専門学校の場合は、専門的な知識を短期間で身に着けていくため、編入はできず、一般試験を受験する必要があります。
まとめ
本記事では、専門学校は何歳から入学できるのか、中卒者や社会人が専門学校を選ぶポイントなどを解説しました。専門学校は中卒者から社会人まで上限なく入学が可能です。また、専門学校の中には、社会人のみが通える学校も存在します。
専門学校への入学を検討する場合は、入学できる条件に該当しているかを確かめ、自分自身に適した学校を選びましょう。