「フルタイム勤務」と聞くと正社員をイメージしがちですが、求人票ではアルバイトやパートにも使われることがあります。そのため、「フルタイムって結局何時間働くこと?」「バイトでもフルタイムになるの?」と疑問を持つ人は少なくありません。
この記事では、フルタイムの労働時間の目安や法律上の考え方、アルバイト・パートがフルタイム扱いになる条件を中心に分かりやすく解説します。
フルタイムは何時間働くのが一般的?
フルタイムという言葉には明確な定義があるようで、実は法律上の直接的な規定はありません。ただし、日本では「法定労働時間」を基準に考えるのが一般的です。
労働基準法が示す労働時間の上限
日本では、労働時間の上限が以下のように定められています。
- 1日:8時間以内
- 1週間:40時間以内
この「1日8時間・週40時間」が、フルタイム勤務の基準として広く使われています。多くの企業では、週5日・1日8時間勤務をフルタイムとしています。
(参照元:厚生労働省)
フルタイムに休憩時間は含まれる?
休憩時間は労働時間に含まれません。例えば「9時〜18時勤務(休憩1時間)」の場合、実際の労働時間は8時間となり、フルタイム勤務に該当します。
フルタイムを1日・週・月で見ると何時間?
フルタイムのイメージをより具体的にするため、期間ごとに労働時間の目安を整理しておきましょう。
1日あたりのフルタイム時間
一般的なフルタイム勤務は、1日7〜8時間です。企業によっては7時間勤務をフルタイムとする場合もありますが、8時間が主流です。
週・月単位での労働時間の目安
- 週:35〜40時間
- 月:およそ150〜170時間
月の労働時間は祝日や休日数によって変わりますが、フルタイムの場合は月160時間前後になることが多いです。
バイト・パートでもフルタイムになるの?
フルタイムは正社員だけの働き方だと思われがちですが、アルバイトやパートでも条件次第でフルタイム扱いになることがあります。
雇用形態より重視されるのは「労働時間」
フルタイムかどうかの判断で重要なのは、雇用形態ではなく実際に働く時間です。
アルバイトやパートであっても、週5日・1日8時間働いていれば、勤務実態としてはフルタイム相当になります。
求人情報にある「フルタイム可」の意味
求人票に記載される「フルタイム可」「フルタイム歓迎」は、
- 長時間シフトに入れる
- 安定して働ける
といった意味合いで使われることが多く、正社員であることを指す言葉ではありません。
フルタイムと残業時間の関係
フルタイム勤務と残業は混同されやすいですが、両者は別の考え方です。
フルタイム=残業ありではない
フルタイム勤務は、あくまで法定労働時間内で働くことを指します。
1日8時間・週40時間を超えた分は「残業(時間外労働)」となります。
バイト・パートでも残業代は支払われる?
アルバイトやパートであっても、法定労働時間を超えた場合は、原則として残業代の支払い対象になります。フルタイムかどうかに関係なく、労働時間が基準です。
フルタイムで働く前に確認しておきたいこと
フルタイム勤務を選ぶ際は、時間だけでなく、働き方全体を確認することが重要です。
- 実働時間と休憩時間
- 週の勤務日数
- 残業の有無
- 社会保険の加入条件
特にアルバイト・パートの場合、フルタイム相当でも社会保険の扱いがどうなるかは必ず確認しておきましょう。
まとめ
フルタイムとは、法律で明確に定義された言葉ではありませんが、1日8時間・週40時間前後働くことが一般的な目安です。
正社員に限らず、アルバイトやパートでも労働時間が長ければフルタイム扱いになるケースは多くあります。
「フルタイム=雇用形態」ではなく、「フルタイム=働く時間の長さ」として理解し、自分に合った働き方を選びましょう。

