今回、スクモア編集部では高知理容美容専門学校 教職員の方に、学校の歴史や教育の考え方、学生生活、就職のリアルまで詳しくお話を伺いました。
理容師・美容師を目指す方の中には、「ちゃんと技術は身につくの?」「卒業後にサロンでやっていける?」「忙しそうだけど両立できる?」と不安な人も多いはず。
この記事では、そうした不安に先回りしながら、同校の学びを具体的に紹介します。
まず知っておきたい:どんな学科がある学校?
高知理容美容専門学校では、理容・美容の学びを中心に、学び方に合わせた課程を設置しています。
- 昼間理容科(2年制)
- 昼間美容科(2年制)
- 通信理容科(3年制)
- 通信美容科(3年制)
- 通信美容修得者課程(1.5年制)
高校卒業後に通う学生は「昼間課程」を選ぶケースが中心です。
一方で、働きながら資格取得を目指すなど、ライフスタイルに合わせて通信課程を選べるのも特徴です。
地元のサロンに支えられて60年以上。現場目線で続いてきた学校

学校の始まりは、昭和37年(1962年)。もともとは、地元の理容・美容業界による組合立の学校としてスタートしました。
当時から一貫しているのは「業界の現場が求める人材を育てたい」という考え方です。その後、昭和53年に学校法人化し、現在に至るまで“現場目線”の教育を続けてきました。
この学校が大事にしているのは、「卒業してすぐ役に立つこと」
高知理容美容専門学校が掲げる教育理念は、「社会の負託に応えられるような人材育成」。
少し難しい言葉に感じるかもしれませんが、ポイントはこうです。
- お客様から「安心して任せられる」と思ってもらえること
- サロンに入ってから「すぐに戦力になれる」こと
- 基本的な礼儀やコミュニケーションができること
組合立として始まった背景もあり、サロンとのつながりが深いからこそ、「現場から求められる力」を教育に落とし込みやすい土台があります。
新人が最初に任される技術から、しっかり練習する理由
就職後、多くのサロンで新人がまず任されやすい業務がシャンプーです。現場の声としてこんな話をしてくださいました。
- 「まずシャンプー技術を使えるようにしてほしい」という要望が多い
- だからこそ、授業の中でもシャンプーを重視したカリキュラムを組んでいる
「就職してから困らない」ことを本気で考えると、“最初に任される仕事”を想定して練習量を増やすのは、とても合理的です。
技術だけじゃなく、現場での動き方も学ぶ「サロンワーク」授業

就職支援の取り組みとして教職員の方が挙げたのが、サロンワークの授業です。これは、単なる実技ではなく、現場の流れを疑似体験する学び。
- お客様役とスタッフ役に分かれる
- 入店時のあいさつ(誘導)から施術までの流れを練習
- 「お客様との会話が大事な業界」だからこそ、コミュニケーションに慣れる機会にする
技術ができても、現場での動き方や接客に戸惑うとスタートがつらくなりがち。その不安を減らすための授業として、入学希望者にとっても非常に重要なポイントです。
現場で働くプロや卒業生から、直接学べる授業があります
授業には、県内のサロン関係者や、県外で活躍する卒業生など、外部講師が参加します。
教職の方によると、外部講師は現場の空気感やトレンドを伝える存在として位置づけられているとのこと。
さらに、フォトコンテストで日本一・世界一を獲得した人を講師として招くケースもあるそうです。(フォトコンテストは、テーマに沿ってヘアセットやメイクを施し、作品を写真で競う形式)
学生にとっては、「自分の活躍する姿が遠い未来の話じゃない」と感じられる学びになりやすいはずです。
入学してすぐ不安にならない。先輩が教えてくれる仕組み

入学直後(4月の授業)には、先輩が1年生を指導する日が数日間あるとのこと。
- 1年生は入学直後で緊張している
- 教員には質問しづらいこともある
- だから、まずは先輩がサポートする
この仕組みは、技術面だけでなく「友達づくり」「学校に慣れる」面でも安心材料になります。
クラスはどう分かれる?学びやすさへの配慮

教職員の方のお話では、1学年の定員は40名で、2クラスに分けて運営しています。
クラス分けは、入学前の段階で、
- 高校時の成績が偏らないように
- 男女比も偏らないように
学校側でバランスを見て振り分けるとのことでした。
「いきなりハードな実技の世界で、ついていけるか不安」という人でも、学びの土台を整えようとしている点は注目ポイントです。
平日は朝から夕方まで。2年間は“本気で学ぶ時間”
授業は、朝9時5分開始。午前は12時35分まで4時間、お昼休みは1時間、午後は3時間で16時半頃まで。つまり、1日7時間が基本です。
教職員の方いわく「なかなか忙しい」とのことですが、裏を返せば、それだけ密度の高い2年間。理容・美容は“手を動かして覚える”世界だからこそ、時間をかける価値があります。
1年目は全部学ぶ、2年目から「好き・得意」を伸ばす

1年次は、カット、ネイル、着付けなど幅広い内容から基礎をまんべんなく学びます。
2年次からは、選択授業が入り、
カットの技術を深める・ネイルの技術を深めるなど、専門性を高めていきます。
注意したいのは、選択授業に入っても「楽になる」わけではなく、専門性を上げるために実習は引き続きみっちりという点。その分、卒業後の強みを作りやすい設計です。
就職先はどう決まる?説明会と面談で、自分に合う職場を探す
就職に向けては、学校内での説明会が複数回行われます。
- 県内サロンが来校する説明会:年3回
- 県外サロンが来校する説明会:年3〜4回程度
その中で面談を重ねたり、情報誌やネットの情報も活用したりしながら、自分の就職先を探していく流れです。
美容室だけじゃない。ネイル・マツエク・エステの道も

進路は美容室が中心ですが、近年は選択肢が広がっています。
- ネイリスト
- マツエク(アイラッシュ)専門店
- エステ系
「美容師=カットだけ」ではなく、美容を軸にした多様な働き方があることを前提に進路を考えられるのは、今の時代に合っていますよね。
県内と県外、どっちに就職する人が多い?
以前は「県内6割・県外4割」程度だったものが、近年は県外就職が増え、昨年は県外が県内を上回ったとのこと。理由の一つとして、基本給の差も影響しているとお話がありました。
地元で働く道も、県外で挑戦する道も、どちらも選べる。そのうえで「どんな環境で成長したいか」を考えられるのは、学生にとって重要です。
独立(自分の店)はすぐできる?リアルなキャリア感
教職員の方によると、卒業してすぐに独立する人は多くはなく、まずはサロンでアシスタントとして1〜2年経験を積み、その後スタイリストとして経験を重ねていく流れが一般的とのことでした。
独立志向の学生は「一握り」。ただ、将来的に独立を目指す人にとっても、まずは“現場で戦える基礎”が必要です。
その意味でも「即戦力」を重視する学校の考え方は、遠回りに見えて実は近道になり得ます。
全国大会に進む学生も。努力が結果につながる環境

年1回、学生技術大会があり、高知理容美容専門学校は「強い学校」として知られているとのこと。
- 毎年のように全国大会に進む学生がいる
- コンテストを熟知した教員がいることも理由の一つ
また、コロナ以降増えてきたフォトコンテスト(作品写真で競う大会)でも、日本一・世界一を獲得した卒業生が講師として関わるなど、刺激のある環境が用意されています。
アルバイトはできる?放課後は?リアルな学生生活
学生の約7割がアルバイトをしているとのこと。アルバイトをする場合は「アルバイト届」を提出し、学業との両立を前提に取り組みます。
アルバイト内容は、美容に関わる仕事の人もいれば、接客業など一般的な仕事の人もいるそうです。
放課後は、希望者に教室を開放。練習したい人は残って自主練習できる環境があり、努力が積み上げやすいのも特徴です。
友達関係はどう?「和気あいあい」の理由
教職員の方によると、サークル活動は特にない一方、近年は「入学前からSNSでつながっている」学生が増えており、入学後すぐに友達関係が作りやすいとのこと。
- 出身校が違っても、SNS上でつながっている
- 先輩ともつながっているケースがある
- そのため「和気あいあい」になりやすい
学生にとっては、学びと同じくらい「人間関係が不安」という声も多いので、安心材料と言えます。
一人暮らしでも安心。引っ越し・家賃を支える制度

高知は横に広い地形のため、学生の中には一人暮らしをする人も。教職員の方のお話では、学年あたり2割ほどが一人暮らしのイメージとのことでした。
その学生に向けて、学校では
- 入学時の引っ越しに関わるサポート(引越し祝い金・準備金等を応援)
- 毎月、家賃の足しになるような支援(授業料減免の一環)
といった制度を用意しています。特に「引っ越しに関わる支援」は他校ではあまり見ない取り組みかもしれません。
こんな人に向いています|「目標を持って頑張りたい人」
高知理容美容専門学校は、こんな方に向いています。
- 理容師・美容師、または美容系の仕事に憧れがある
- 卒業後「就職してから困りたくない」
- 2年間、しっかり学ぶ覚悟がある
- 技術だけでなく、礼儀やコミュニケーションも身につけたい
- 仲間と支え合いながら成長したい
同じ夢を持つ仲間と、一緒に成長したいあなたへ

最後に教職員の方から、入学希望の方へのメッセージです。
「目標(将来像)を持っている方はぜひ入学を検討して欲しいです。
同じ将来像を描いている仲間が集う学校です。いい関係が作りやすいので是非本校へ!」
編集部まとめ|「不安がある人ほど、選択肢に入れてほしい学校」
高知理容美容専門学校は、現場から求められる“即戦力”を育てるという軸がはっきりしている学校でした。
- シャンプーなど新人業務から意識した実習
- サロンワークで接客や動き方も学ぶ
- 外部講師・卒業生から現場のリアルを学べる
- 就職説明会が複数回あり、進路の選択肢が広い
- 一人暮らし支援など生活面のサポートもある
「理容師・美容師になりたいけど不安がある」そんな学生にとって、安心して成長できる環境の一つと言えるでしょう。

