奨学金を利用している学生は何人に1人?大学・短大・専門学校別の割合と推移【2026年最新データ】

奨学金を利用している学生は何人に1人?奨学金の仕組みや利用目的などについて解説

「奨学金を借りている人ってどれくらいいるの?」「借りない人のほうが多数派?」——進学を控えた人や在学中の人から、よく聞かれる疑問です。

先に結論をお伝えします。

  • 日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を利用している学生は、高等教育機関の学生358万人のうち115万人=約3人に1人(32.2%)(令和6年度実績)
  • そのうち給付(返さなくてよい)を受けている学生は約10人に1人(10.5%)、貸与(返す必要がある)を受けている学生は約4人に1人(26.4%)
  • 学校種別では専門学校(専門課程)が41.8%と最も高く、大学31.7%・短大34.6%・大学院22.5%
  • JASSO以外(大学独自・自治体・民間団体)の奨学金も含めると、大学(昼間部)で51.1%、専門学校で55.2%の学生が何らかの奨学金を受給(令和6年度調査)

つまり「JASSOの奨学金だけなら3人に1人、それ以外も含めれば2人に1人前後」というのが2026年時点の実態です。この記事では、JASSOが公表している最新の一次資料をもとに、学校種別・給付/貸与別の割合と、過去4回分の推移を表で整理します。


目次

奨学金を利用している学生は何人に1人?【JASSOの令和6年度実績】

もっとも確かな数字は、JASSOが自らの支給・貸与実績から算出している「利用割合」です。

学校種全学生数(A)JASSO奨学生数(B)利用割合(B/A)
大学2,730,610人865,104人31.7%
短期大学92,500人31,961人34.6%
大学院216,882人48,888人22.5%
高等専門学校55,748人4,194人7.5%
専修学校(専門課程)481,853人201,319人41.8%
合計3,577,593人1,151,466人32.2%

(出典:JASSO「奨学金事業に関するデータ集」令和8年1月 「学校種別貸与・給付状況(令和6年度)」。奨学生数は令和6年度中に給付または貸与を受けた学生数の合計)

同じ資料では、この115万人を給付・貸与に分けて次のように示しています。

区分割合目安
給付奨学金を受けている学生10.5%概ね10人に1人
貸与奨学金を受けている学生26.4%概ね4人に1人
いずれかを利用32.2%概ね3人に1人

給付と貸与は両方を受けている学生もいるため、単純合計と「いずれか」の割合は一致しません。

「借りない人」は何割?

裏返せば、JASSOの奨学金を利用していない学生は約68%です。ただしこの中には「そもそも必要ない家庭」だけでなく、「大学独自の奨学金や民間財団の給付型だけを使っている人」も含まれます。次の学生生活調査を見ると、その差が分かります。


JASSO以外も含めた受給率:大学51.1%・短大57.3%【令和6年度学生生活調査】

JASSOは隔年で「学生生活調査」を実施し、JASSO以外の奨学金(大学独自・地方公共団体・民間団体、給付・貸与とも)を含めて「何らかの奨学金を受給している学生の割合」を公表しています。最新は令和6年度調査(調査期間:令和6年11月1日〜令和7年1月31日、結果公表2026年3月)です。

区分令和6年度 受給率前回(令和4年度)比
大学学部(昼間部)平均51.1%▲3.9ポイント
国立43.8%▲6.0
公立54.8%▲2.8
私立52.4%▲3.5
短期大学(昼間部)平均57.3%▲4.2
公立60.7%▲3.4
私立57.1%▲4.3

(出典:JASSO 令和6年度学生生活調査 調査結果の概要 「6.奨学金の受給状況」)

大学(昼間部)で見ると、受給している学生は約2人に1人(51.1%)。前回調査の55.0%からは減少に転じました。なお同資料は「JASSOの給付奨学金及び貸与奨学金の受給者の割合は、令和6年度支援実績ベースでは大学学部31.7%、短期大学34.6%」と注記しており、前章の実績値と整合しています。

受給者の内訳:8割はJASSOのみ

受給者を「どこの奨学金か」で分けると、大学(昼間部)では次のとおりです。

奨学金の種類大学(昼間部)短大(昼間部)
JASSOの奨学金のみ83.0%74.9%
その他の奨学金のみ6.8%12.0%
両方10.2%13.1%

(出典:同上「設置者別・奨学金の種類別学生数の割合」)

大学の奨学金受給者の8割以上はJASSO利用者で、大学独自や民間財団の奨学金「だけ」を使っている人は7%程度にとどまります。


専門学校生の受給率は55.2%:大学より高い【令和6年度専門学校生生活調査】

専門学校(専修学校専門課程)については、JASSOが同時期に実施した「専門学校生生活調査」で受給率が公表されています。

設置者令和2年度令和4年度令和6年度
公立46.9%51.9%47.0%
私立57.0%60.9%55.5%
平均56.6%60.6%55.2%

(出典:JASSO 令和6年度専門学校生生活調査 調査結果の概要 「6.奨学金の受給状況」。有効回答7,465人・回収率41.7%。国立は在籍者数の関係で調査対象外)

専門学校生は2人に1人以上(55.2%)が何らかの奨学金を受給しており、大学(昼間部)の51.1%を上回ります。受給者の内訳は「JASSOのみ83.2%・その他のみ7.8%・両方9.0%」と大学とほぼ同じ構成です。

同じ資料は、専門学校生の年間の学生生活費(学費+生活費)が1,806,700円(令和4年度1,691,100円から115,600円・6.8%増)に上昇したことも示しています。修業年限が2年と短い分、年あたりの学費負担が重くなりやすいことが、大学より高い受給率の背景にあると考えられます。

専門学校の学費の相場や支払い時期、払えないときの選択肢は専門学校の学費まとめ専門学校の学費を自分で払うことはできる?で詳しく解説しています。


奨学金受給率の推移:過去4回分の比較

学生生活調査の受給率を、平成30年度から令和6年度までの4回分で並べると次のようになります。

区分平成30年度令和2年度令和4年度令和6年度
大学学部(昼間部)47.5%49.6%55.0%51.1%
短期大学(昼間部)55.2%56.9%61.5%57.3%
専門学校(専門課程)56.6%60.6%55.2%
大学院 修士課程48.0%49.5%51.0%(公表廃止)
大学院 博士課程53.5%52.2%58.9%(公表廃止)
専門職学位課程41.1%37.1%41.4%(公表廃止)

(出典:JASSO 令和4年度学生生活調査 調査結果の概要令和6年度同概要令和6年度専門学校生生活調査概要

読み取れるポイントは3つです。

  1. 令和4年度がピーク。JASSOは令和4年度の上昇について「主にJASSOの給付奨学金の受給率上昇によるもの」と説明しています。2020年4月に始まった修学支援新制度(給付型奨学金+授業料減免)の浸透が押し上げた形です
  2. 令和6年度は大学・短大・専門学校のすべてで3.9〜5.4ポイント減少。原因は資料に明記されていませんが、受給率が下がっても「JASSO実績ベースの利用率」は大学31.7%・専門学校41.8%と高い水準にあります
  3. 大学院各課程は令和6年度調査から調査票が改定され、受給率の公表が廃止されました。大学院の最新値としては令和4年度の「修士51.0%・博士58.9%・専門職41.4%」が最終公表値です

なおJASSOは、「学生生活調査では奨学金受給率が実態よりもやや高めとなる傾向がある」と以前から注記しています。調査回答者が奨学金利用者に偏りやすいためで、実数に近いのは前章の「実績ベース」の数値と考えてください。

参考:JASSOが2025年度に支援する人数の規模

割合とは別に「人数」で見ると、JASSOの令和7年度(2025年度)予算では、奨学金事業として197.7万人規模の支援が予定されています。

区分予算人員(令和7年度)
給付奨学金(授業料減免のみの者を含む)84.3万人
第一種奨学金(無利子)47.6万人
授業料後払い制度0.5万人
第二種奨学金(有利子)65.3万人
合計197.7万人

(出典:JASSO「奨学金事業に関するデータ集」令和8年1月 「奨学金事業予算」。予算人員は延べ・見込みのため、前章の実績値とは基準が異なる)

貸与では有利子の第二種のほうが無利子の第一種より多いこと、給付の予算人員には「授業料減免だけを受ける学生」も含まれることが分かります。


そもそも奨学金とは:種類のおさらい

奨学金とは、経済的な理由で進学や修学が難しい学生を支援するための資金です。大きく「返さなくてよい給付型」と「卒業後に返す貸与型」に分かれます。

種類返還利子主な制度
給付奨学金不要JASSO給付奨学金(修学支援新制度)、大学独自・民間財団の給付型
貸与奨学金(第一種)必要無利子JASSO第一種
貸与奨学金(第二種)必要有利子JASSO第二種(月2万〜12万円・1万円単位)
入学時特別増額貸与奨学金必要有利子入学月に一時金として加算

各制度の詳しい仕組みや審査基準は、次の記事にまとめています。

貸与型を申し込む際は、人的保証(連帯保証人・保証人)か機関保証(保証料を払って保証機関に依頼)のどちらかを必ず選びます。保証料の目安は奨学金の機関保証は保証料が高い?をご覧ください。


奨学金は何に使われている?

奨学金の使い道に法的な制限はありませんが、「学問を奨めるためのお金」である以上、学費と学生生活のために使うのが本来の姿です。代表的な使途は次の2つです。

  • 授業料・施設設備費・実習費:専門学校では実習費や設備費の比重が大きく、年額の納付金が大学と同等かそれ以上になる分野もあります
  • 家賃・食費などの生活費:一人暮らしの場合、家庭からの仕送りとアルバイトだけでは足りない分を奨学金で補うケースが多くあります

使い道の具体例と注意点は奨学金の使い道を7つ紹介!で解説しています。


よくある質問

Q. 「学生の2人に1人が奨学金」と聞きましたが、本当ですか?A. 「JASSO以外も含めた何らかの奨学金」の受給率なら大学(昼間部)51.1%・専門学校55.2%で、おおむね2人に1人です。ただし「JASSOの奨学金を利用している割合」は全体で32.2%(3人に1人)です。どちらの数字かで答えが変わります。

Q. 給付型だけをもらっている人はどれくらいいますか?A. JASSOの給付奨学金を受けている学生は全体の10.5%(令和6年度実績)で、約10人に1人です。給付と貸与を併用している人も含まれます。

Q. 専門学校は大学より奨学金の利用率が高いのですか?A. はい。JASSO実績ベースで専門学校(専門課程)41.8%に対し大学31.7%、学生生活調査の受給率でも専門学校55.2%・大学51.1%と、いずれも専門学校のほうが高くなっています。

Q. 国立と私立で、奨学金を使っている割合は違いますか?A. 違います。令和6年度学生生活調査では、大学(昼間部)の受給率は国立43.8%・公立54.8%・私立52.4%で、私立が国立を8.6ポイント上回ります。授業料の差が背景にあると考えられます。

Q. 大学院生や高専生の利用率はどれくらいですか?A. JASSO実績ベース(令和6年度)で大学院22.5%、高等専門学校7.5%です。学生生活調査の大学院各課程の受給率は令和6年度から公表が廃止されたため、最終公表値は令和4年度の修士51.0%・博士58.9%・専門職学位41.4%です。

Q. 奨学金を借りない人は、どうやって学費を払っているのですか?A. 家庭からの支援、アルバイト収入、教育ローン、学校の分納制度などです。専門学校の場合の選択肢は専門学校の学費まとめを参考にしてください。

Q. 最新のデータはいつ更新されますか?A. JASSOの「奨学金事業に関するデータ集」は毎年1月頃、学生生活調査は隔年(次回は令和8年度調査)で更新されます。


まとめ

  • JASSOの奨学金を利用している学生は約3人に1人(32.2%・令和6年度実績)。給付は10人に1人、貸与は4人に1人
  • 専門学校(専門課程)の利用率は41.8%で学校種別トップ。大学31.7%、短大34.6%、大学院22.5%
  • JASSO以外も含めた受給率は大学(昼間部)51.1%・短大57.3%・専門学校55.2%(令和6年度調査)で、おおむね2人に1人
  • 受給率は令和4年度をピークに令和6年度は減少。ただし高い水準は続いている
  • 受給者の8割以上はJASSOのみの利用。制度の詳細は種類別の解説記事で確認を

奨学金は「借りている人が多いから安心」でも「借りない人が多いから不要」でもありません。自分の家計と進学先の学費を数字で把握したうえで、給付型を優先し、足りない分を貸与型で補うのが基本の考え方です。

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執筆者

大学卒業後、金融機関にてリテール業務・法人融資業務などを経験。現在は金融・ライフスタイル領域を中心に年間1,000記事以上の記事執筆や数百万PVの金融系メディアのディレクションも行っている。

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